SNS
2025/10/13

【デザインとSNS】ブランドの印象がバラバラ…デザインとSNSで“統一感”を出す5つのポイント

「SNSの投稿は華やかだけど、会社案内は地味」

「広告とホームページの雰囲気がまるで違う」

「媒体ごとに、会社の印象が変わってしまう」

こんな風に、ブランドの“顔”がバラバラになってしまうことはありませんか?

これは多くの企業担当者の方が、日々の発信や制作物に追われる中で直面している悩みです。せっかく良い商品やサービスを持っていても、見る人に与える印象が不揃いだと「なんとなく違和感があるブランド」として受け取られてしまいます。

ここで大切なのが「ブランドの統一感」です。ブランディングとは、商品やサービスに「一貫した印象」を持ってもらうための取り組みです。価格や機能で差がつきにくい時代だからこそ、「ブランドらしさ」が伝わるかどうかが、お客様に選ばれる理由になります。

私が代表を務めるブランディング会社「LEFANA(レファーナ)」では、数多くのデザインやSNS運用に携わってきましたが、成果を出しているブランドには必ず“統一感”があります。

この記事では、ブランドの印象がなぜ崩れてしまうのか、その原因をひも解きながら、デザインやSNSで統一感を出すための5つのポイントをわかりやすくご紹介します。難しい専門用語はできるだけ使わずに整理していますので、ブランディングをこれから始めたい方も、安心して読み進めていただけます。

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著作者プロフィール

得意なジャンル:美容、アパレル、グルメ、不動産、旅行、イベント

前職で東京ガールズコレクションの初期メンバーでロゴデザインなどのブランディングを担当。その後独立して飛び込み営業で桂由美ホームページを1000ページ受注、小室哲哉プロデュースユニットのジャケットデザインのディレクション。ほかSIXPADのインスタ撮影をLAでプロデュース、伊藤忠リーテイルリンク様の商品ブランディングを行っています。

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統一感が崩れる原因とは?

ブランドの印象を大切にしたいと思っていても、「いざ作ってみると、なぜかデザインやSNSでバラバラに見えてしまう」という悩みは少なくありません。ここでは、統一感が崩れる主な原因を整理してみます。

1. 担当者ごとに狙いがバラバラ

企業のSNS、Webサイト、LP(ランディングページ)、パンフレット、商品パッケージなどの制作には、複数の担当者が関わることが多いですよね。そのため、「ブランドの雰囲気」や「理想の世界観」を共有できていないと、それぞれが自分の感覚で判断してしまいます。

たとえば、インスタグラムの運用担当者は明るくポップな投稿をつくり、会社案内のデザイナーは落ち着いたトーンで制作し、Webサイトのデザイナーはトレンドを重視し、LPのデザイナーは行動を促す強い訴求力のあるものに仕上げる。この結果、「同じ会社なのに印象が違う」と受け取られてしまうのです。

2. デザイン要素が統一されていない

色・フォント・レイアウトなど、目に見えるデザイン要素が揃っていないことも原因の一つです。

  • SNSはピンクや水色の配色
  • 会社案内は紺とグレー
  • 広告は黄色を基調にした派手なデザイン

このように媒体ごとに使う色がバラバラだと、ユーザーは「この会社ってどんなイメージなの?」と混乱します。ブランドは“見た瞬間に印象が定着する”からこそ、色やフォントが統一されていないと、「何を大切にしている会社なのか」が伝わらず、信頼されにくくなります。

3. 写真や画像のトーンが揺れている

「トーンが揺れている」とは、発信する内容ごとに雰囲気や印象が変わり、統一感がない状態を指します。ブランドの個性や方向性がバラバラに見えてしまうので、信頼感や安心感が損なわれてしまいます。

たとえば、採用サイトでは落ち着いた社員写真を掲載し、SNSでは過度に加工した写真を使っているケース。「結局、どんな風土の会社なのかわからない」という不信感をユーザーに持たせてしまいます。

4. コピー(言葉づかい)の一貫性不足

デザインだけでなく、言葉のトーンにも注意が必要です。SNSではカジュアルな言葉を使い、ホームページではかしこまった文章が並び、パンフレットでは抽象的な表現を使う。このように媒体ごとに言葉の印象を変えてしまうと、企業としての“人格”が定まらなくなります。

ブランドは、「見た目」と「言葉」がセットになって印象を形づくります。どちらか一方が欠けても不十分。特に言葉づかいが統一されていないと、受け手は「結局どんな会社なの?」と混乱し、信頼感を失ってしまうのです。

5. ブランドの方向性が曖昧

実は、統一感が崩れる一番の原因は「ブランドの軸を決めないまま走り出してしまうこと」です。あなたの会社は、若い世代にフレンドリーに寄り添う存在でしょうか? それとも高級感を重視して、一流を表現するブランドでしょうか?

答えが曖昧なままでは、発信する人ごとに解釈が分かれ、SNSはポップ、パンフレットはフォーマル、Webはスタイリッシュといったバラつきが生まれます。これも「結局どういうブランドなの?」とユーザーを迷わせてしまいます。

6. ガイドラインがない

ブランドガイドラインやデザインルールがないまま発信を続けると、「その場しのぎ」の判断に頼りがちです。「今回はこの色でいいか」「写真はとりあえず手元にあるものを使おう」といった場当たり的な対応をくり返してしまうのです。

短期的には発信を続けられても、長く見れば統一感がなくなり、ブランドイメージはなかなか育ちません。どんなに良い商品やサービスを出していても、デザインや言葉がバラバラである限り、「会社“らしさ“」を伝えることはできないのです。

以上、統一感が崩れる原因は、「センスの問題」ではなく「共有や仕組みの不足」だと言えます。

  •  担当者ごとの解釈の違い
  • デザイン要素の不統一
  • 写真のトーンの揺れ
  • 言葉づかいの不一致
  • ブランドの方向性の曖昧さ
  • ガイドラインの不在

これらが積み重なると、同じ会社なのに違う印象を与えます。だからこそ、次の章で解説する「色・フォント・レイアウトの一致」や「写真・言葉のトーン統一」といった具体的な工夫が欠かせないのです。

色・フォント・レイアウトの一致がもたらす“信頼感”

ブランドの統一感をつくるうえで、最も基本でありながら効果が大きいのが「色・フォント・レイアウトの設計」です。これはいわば「ブランドの顔つき」を決める要素。ここがバラバラだと、どれだけ良いコンテンツを発信しても「なんとなく雑に見える」「どれが本物かわからない」と受け取られてしまいます。

色やフォント、レイアウトは単なる“見た目の好み”ではなく、ブランドの「軸」を示すもの。だからこそ意図的に揃えることが大切なのです。

1. 色の統一がもたらす安心感

色は「感情」を左右する要素

色は人の感情に直結します。赤は情熱的、青は信頼、緑は安心、黒は高級感…といった印象が一般的に共有されています。ブランドで使う色がバラバラだと、「明るいのか落ち着いているのか」「カジュアルなのか高級なのか」が曖昧になり、ブランドの方向性がぼやけてしまいます。

よくある失敗

  • NS投稿ごとに違う色を使ってしまう
  • パンフレットでは派手なカラー、Webサイトではシックなカラー
  • イベント用に臨時でつくった資料が今までにない色味

こうしたバラつきが続くと、「毎回違う会社に見える」状態に陥ります。

改善のポイント

  • コーポレートカラーを1〜2色決めておく(ブルー&ゴールド、ベージュ&ブラウンなど)
  • アクセントカラーは最大2色まで
  • 資料でもSNSでも同じ色コードを使う(RGBやHEXなどの色コードで管理)

レファーナの支援では、まず色コードを明文化した「カラーガイド」をつくります。「色コード」とは、色を数字で指定する方法のことです。担当者の方が迷わず選べる状態をつくることで、自然に統一感が育っていきます。

2. フォントの統一が生む「世界観」

フォントは“声のトーン”

文字の書体(フォント)は、声色や話し方に近い存在です。丸みのあるフォントは親しみやすさ、細字のサンセリフ体は洗練、セリフ体はクラシックで上質…といった印象を与えます。もし媒体ごとに異なるフォントを使ってしまうと、まるで話すたびに声が変わるような違和感を与えてしまいます

よくある失敗

  • パワーポイントはゴシック体、Webサイトは明朝体、SNSは丸文字
  • イベントごとに「見栄えがよいから」と違うフォントを使う
  • 文字サイズや太さが統一されていない

改善のポイント

  • ブランドで使うフォントを基本2種類に絞る(見出し用と本文用)
  • 見出しの太さや文字間隔をルール化する
  • SNS・Web・パンフレットで同じフォントを使用する

レファーナでは「フォントスタイルガイド」をつくり、サイズや太さ、行間までルール化します。これにより、担当者の方が変わっても「同じブランドの声」で発信できる仕組みを整えます。

3. レイアウトの一貫性が与える印象

レイアウトは「読みやすさ」と「世界観」の両立

レイアウトはただ整えるだけでなく、ブランドの雰囲気をつくります。余白を広くとれば高級感、情報を詰め込めば活気や親しみやすさ。媒体ごとに余白や構成がバラバラだと、「読みづらい」「素人っぽい」と思われがちです。

よくある失敗

  • SNS投稿では文字をぎゅうぎゅうに詰め込む
  • パンフレットは余白が多すぎて情報が伝わらない
  • Webサイトは縦長すぎて見にくい

改善のポイント

  • 見出し・本文・画像の配置パターンを決める
  • 余白の基準を統一する
  • SNS投稿もテンプレート化してデザインを揃える

レファーナの支援では、SNSやWebの投稿テンプレートを一緒に作成しています。「画像+キャッチコピー+ロゴ位置」などを固定化することで、誰がつくってもブランドの一貫性が保たれる仕組みを構築します。

4. 色・フォント・レイアウトを揃えるとどう変わるか

色・フォント・レイアウトを一致させるだけで、ブランドの印象は驚くほど変わります。

  • ユーザーが「信頼できそう」と直感的に感じる
  • 会社全体が「一枚岩」のように見え、安心感が増す
  • 長期的に「この色=このブランド」という認知が育つ

たとえば、ある企業ではSNSごとに色味やフォントがバラバラでした。レファーナでトーン&マナー(見た目と言葉のルール)を整理し、統一したガイドラインを導入したところ、投稿の見栄えが一気に変わりました。取引先企業の方からは「デザインに一貫性が出て信頼感が増した」という声をいただきました。

5. レファーナが支援できること

私自身、レファーナで多くのブランディング支援をしてきて感じるのは、「小さなルールがブランドを大きく育てる」ということです。

  • カラーコードを決めて共有
  • フォントとレイアウトを固定
  • SNS投稿テンプレートを作成

この3つを整えるだけでも、ブランドの“顔つき”は見違えるように変わります。

レファーナでは、企業の規模やリソースに合わせて、無理なく続けられるガイドラインやデザインテンプレートを提供しています。“今日からできる工夫”を大切にしますので、デザインやSNSに詳しくなくても、すぐ実務にいかせます。

 

以上、色・フォント・レイアウトの一致がもたらす“信頼感” についてお伝えしました。色・フォント・レイアウトを一致させることは、ブランディングの基礎であり、最も効果の出やすい部分です。

ここを整えるだけで、SNSやWebサイト、パンフレット、パッケージなどが「同じ会社の発信」として自然につながり、ユーザーからの信頼感が格段に高まります。

小さな統一が積み重なることで、ブランドの印象は長期的に育ちます。まずは色やフォントを絞り、レイアウトを揃えることから始めてみてください。

会社「らしさ」を決める、写真のトーン・フィルター選定

SNSやWebサイトで「この会社、なんかいい雰囲気だな」と思わせる要素のひとつが、写真のトーンです。どれだけ素晴らしい商品やサービスでも、写真が暗すぎたり、投稿ごとに雰囲気がバラバラだったりすると、ブランド全体の印象も不安定に見えてしまいます。逆に、写真の色味や光の調整が揃っているだけで、統一感のある世界観が生まれ、信頼感もぐっと高まります。

ここでは、ブランドを支える写真表現について、「トーンの統一」と「フィルター選定」の観点から整理してみましょう。

1. 写真の“トーン”とは?

写真のトーンとは、全体の明るさや色合いの傾向を指します。

  • 明るく白っぽい → ナチュラル・爽やか・清潔感
  • 少し暗めで陰影がある → 高級感・重厚感・落ち着き
  • ビビッドで色鮮やか → 元気・若々しさ・エネルギッシュ

同じ商品でも、どのトーンで見せるかによって受け取られる印象は大きく変わります。つまり「どんなブランドでありたいか」に合わせてトーンを選び、それを全体に統一することが大切です。

2. フィルター選びで統一感を出す

インスタグラムなどのSNSでは、フィルターや編集機能で写真を加工できます。ここで注意したいのは「毎回気分でフィルターを変えないこと」です。フィルターが投稿ごとにバラバラだと、アカウント全体が雑然として見えてしまいます。

おすすめは、ブランドに合うフィルターを、1〜2種類に絞って使い続けること

  • 高級感を出したい → 暗め+コントラストを強調するフィルター
  • 柔らかさを出したい → 明るめ+淡い色味のフィルター
  • 活発さを出したい → 彩度を上げて元気な印象に

これを決めておけば、誰が投稿しても全体が揃い、自然と統一感が出てきます。

3. 実際のシーン別の工夫

では、具体的にどうトーンを揃えればいいのでしょうか。

商品写真

背景を真っ白で統一するのか、木目や大理石など質感を加えるのかで印象は変わります。ブランドが「上質」を打ち出すのなら、余白をいかしたシンプルな背景がおすすめです。

スタッフや人の写真

顔色が暗く映ると、全体の印象まで暗くなってしまいます。肌色は明るめに補正し、表情が伝わるように調整すると安心感が出ます。

イベントや店舗の写真

照明や空間の色に影響を受けやすいので、撮影後に色味を少し整えます。ブランドらしさを伝える顔になる色「ブランドカラー」に寄せていくと統一感が出ます。

4. トーンとフィルターをルール化する

大切なのは「感覚に任せないこと」です。誰が投稿しても、同じ印象を維持できるように、次のようなルールを用意しておくと安心です。

  • 使用するフィルター名を決めておく
  • 明るさや彩度は「+20」など数値で指定する
  • 加工前後のサンプル画像を共有する

こうした簡単なルールでも、積み重ねると大きな違いになります。

5. NG例とOK例で比べてみる

写真のトーンやフィルター選びは、ちょっとした違いが全体の印象を大きく変えます。ここでは、よくあるNG例とOK例を比べてみましょう。

【Case 1】

NG例:投稿ごとにフィルターがバラバラ

  • 商品写真は彩度が高くて派手
  • スタッフ写真は暗めで落ち着いた雰囲気
  • イベント写真は加工なしで黄色っぽい照明のまま

アカウント全体を見たときに「まとまりがなく雑多な印象」に。信頼感も弱まり、ブランドの世界観が伝わりません。

OK例:フィルターを統一

  • すべての投稿で「やや明るめ+透明感」をベースに加工
  • 人物も商品も、肌色や背景が自然に見えるよう統一

アカウント全体に清潔感が生まれ、「このブランドはきちんとしている」という印象が定着します。

【Case 2】

NG例:写真の明るさがバラバラ

  • 商品写真は白飛びしていて明るすぎ
  • スタッフ写真は暗くて顔がよく見えない

写真ごとにクオリティが違い、ブランドの価値が不安定に映ります。

OK例:基準を数値で管理

  • 明るさは「+20」まで、彩度は「+10」までなど、加工ルールを明確に設定
  • 誰が加工しても同じ明るさに揃う

アカウント全体が落ち着き、安心感のあるビジュアルになります。

【Case 3】

NG例:背景の色味が統一されていない

  • ある投稿は白背景、別の投稿は濃い木目、また別の投稿は雑多なオフィスの一角

世界観がバラけてしまい「結局どういうブランドなの?」と迷わせてしまいます。

OK例:ブランドに合う背景を選定

  • 商品は必ず白背景 or ブランドカラーの背景で撮影
  • 人物は自然光を取り入れた明るい空間で撮影

一貫性が出ることで、アカウント自体が「ブランドのショールーム」として機能します。

6. ポイントは“小さな統一の積み重ね”

NGとOKを比べてみるとわかるように、写真のトーンは「大きな投資」より「小さなルールづくり」で変わります。

  • フィルターは1〜2種類に絞る
  • 明るさ・彩度の数値を基準化する
  • 背景の色味や質感を統一する

これらを積み重ねるだけで、ブランドの世界観は格段に安定します。

 

以上のように、写真のトーンとフィルターは、ブランドの“第一印象”を決める要素です。大きな投資や複雑な理論は必要ありません。

  • ブランドに合うトーンを決める
  • フィルターを統一する
  • 数値やサンプルでルール化する

この3つを意識するだけで、SNSやWebサイトの写真が一気に“ブランドの世界観”として育っていきます。写真は言葉より早く印象を伝えるツールです。だからこそ、「何を伝えたいか」に合わせてトーンを整えることが、ブランドの信頼感につながります。

私自身、レファーナでSNSやWebサイトのブランディングをお手伝いする中で、「写真のトーンを揃えるだけでブランドの印象が変わった」と喜んでいただけることがよくあります。

ある取引先の方は、スタッフ全員が同じ加工手順で投稿をつくれる状態にし、アカウント全体の見栄えを統一。フォロワーの方からは、「世界観がきれいで見やすい」といった反応を得られているそうです。

ブランドの温度を伝える、言葉づかい/コピーのトーン

ブランドを伝えるうえで「デザインやビジュアルの統一感」はよく語られますが、実は「言葉」も同じくらい大切です。なぜなら、人は写真や色だけでなく、文章やコピーからもブランドの空気を受け取るからです。広告やSNS、パンフレットで語られる言葉がバラバラだと、「結局どんな会社なのか」が伝わらず、信頼を損ねる原因になってしまいます。

1. 言葉も「ブランドの顔」になる

たとえば、SNSではカジュアルに「ぜひ遊びに来てください!」と発信しているのに、会社案内では「弊社は〜でございます」と堅い敬語ばかり。これでは読んだ人が混乱してしまいますよね。「この会社は親しみやすいの?それとも格式高いの?」と、ブランドの印象が揺らいでしまうのです。

ブランドとは「見た目」と「言葉」がセットになって初めて成り立つもの。どちらかが欠けると、せっかく積み上げた信頼や世界観が崩れてしまいます。

ここで重要になるのが「ブランドコヒーレンス(ビジュアルや言葉の一貫性)」の考え方です。これは「色やフォントだけではなく、コピーや言葉づかいを含めて一貫性を保つこと」を意味します。文章表現が一貫していればいるほど、ブランドコヒーレンスは強化され、ユーザーに「このブランドは信頼できる」という印象を与えることができます。

2. トーンが揺れると信頼が失われる

「トーンが揺れる」とは、媒体ごとに言葉づかいが変わってしまう状態を指します。

  • SNSでは「かわいい」「おしゃれ」といったフランクな表現を多用
  • ホームページでは「革新的」「最先端」といったカタカナ語中心
  • パンフレットでは「安心」「誠実」といった真面目な言葉が並ぶ

このように場面ごとにバラバラな表現を使うと、ユーザーは「どの顔が本当なの?」と不安を感じます。トーンの揺れは、デザインの不統一と同じくらい、ブランドの信頼性を損なう要因になるのです。

3. ブランドのトーンを決める3つの視点

言葉づかいやコピーのトーンを揃えるためには、まず「ブランドとしてどう見られたいのか」を整理する必要があります。ここでは3つの視点から考えるとわかりやすいです。

フォーマルかカジュアルか

例:ハイブランドのように格式を重んじるのか、親しみやすさを出すのか。

専門性か共感性か

例:専門的な用語を前面に出して権威性を示すのか、生活者の目線に寄り添うのか。

直接的か間接的か

例:「今すぐご購入を」とストレートに訴えるのか、「日常を少し豊かに」と間接的に伝えるのか。

この3つの軸を決めておくだけで、SNSでもパンフレットでも迷わず同じトーンで表現できます。

4. 実際の例:トーンを揃えるとどう変わるか

ある企業では、SNSでは「楽しく!」「気軽に!」を強調し、公式サイトでは「最先端技術」「専門性」を強調していました。結果、ユーザーからは「SNSで見た印象と違う」と指摘が入っていました。

そこでブランドのトーンを「専門性がありながらも親しみやすい」と定めました。SNS・Web・パンフレットなどのすべてで「専門用語は使うが、必ず補足を入れる」「語尾はやさしい敬語で統一する」というルールを設けました。すると、どの媒体を見ても「同じブランドの声」として伝わるようになり、ユーザーからの安心感が高まったのです。このように、言葉の一貫性があるだけで「ブレないブランド」として認識されやすくなります

5. コピーは「体験を想像させる」ことが大切

ブランドのコピーを考えるとき、ただ「安い」「便利」といった機能的な情報だけを伝えるのは、おすすめしません。大切なのは、ブランドを通じて「どんな体験が得られるか」を想像させること。

例を挙げてみます。

NG例:「送料無料で翌日配送します」

OK例:「明日の朝、あなたのデスクに新しいインスピレーションを届けます」

NG例:「最新モデルのパソコンです」

OK例:「どこにいても、あなたのアイデアをすぐにカタチにできる一台」

同じサービスや商品を紹介していても、後者のほうがブランドならではの世界観や価値を想像させやすいですよね。トーンを統一するだけでなく、コピーそのものが「ブランドコヒーレンス(ビジュアルや言葉の一貫性)」を支える役割を果たすのです。

6. レファーナの取り組み

ブランドの統一感をつくる際、デザイナーとコピーライターが別々に動くケースもありますが、ここで意識したいのが「ブランドコヒーレンス」です。ビジュアルと言葉が共鳴することで、ブランドの印象は強固なものになります。

レファーナでも、ビジュアルや言葉に一貫性を持たせることを重視しています。実際の支援では、まず企業の理念や理想の世界観をヒアリングし、「どんな言葉で語るとブランドが伝わるか」を一緒に整理します。そのうえで、SNSやパンフレット、広告のコピーまで共通のトーンで仕上げる仕組みをつくります。

「デザインは整っているのに、言葉がちぐはぐ」という企業は意外と多いものです。ですが、言葉づかいやコピーを統一するだけで、ビジュアルと合わせたブランドコヒーレンスが成立し、ブランド全体の信頼度が一気に高まります。

 

以上、言葉づかいやコピーのトーンは、デザインと同じくらいブランドの印象を左右する要素です。

  • トーンが揺れると「どんな会社かわからない」と不安を与える
  • ブランドとしての「見られたい姿」を明確にすることが第一歩
  • コピーは「体験を想像させる言葉」にすることで世界観を伝えられる
  • ビジュアルとコピーを揃えることで「ブランドコヒーレンス」が完成する

言葉もまた「ブランドの顔」です。デザインとセットで統一することで、あなたのブランドはより一層信頼される存在に育っていきます。

投稿テンプレート・デザインガイドラインの作成

ブランドを伝えるとき、「投稿の一つひとつ」は点のように見えますが、受け手にとっては「全体の印象」をつくる大切な要素です。だからこそ、ビジュアルや言葉に一貫性を持たせるためには、投稿テンプレートやデザインガイドラインを整えることが欠かせません。ブランドコヒーレンスを守る仕組みがあるかどうかで、信頼感は大きく変わってきます。

1. ガイドラインがないとブランドは揺らぐ

同じブランドでも、SNSではポップな色づかい、チラシでは落ち着いたトーン、Webサイトではシンプルでミニマル……。媒体ごとにバラバラだと、見る人は「本当に同じ会社なの?」と混乱してしまいます。これはまさに、ブランドコヒーレンスが欠けた状態です。

ブランドは「継続して触れることで信頼が積み上がる」もの。ビジュアルのルールや言葉遣いの基準を示したガイドラインがないと、担当者の方や制作会社ごとに狙いがズレてしまい、統一感を失ってしまいます。

2. 投稿テンプレートで「誰でも同じ品質」に

ブランドコヒーレンスを守るうえで便利なのが、投稿テンプレートの活用です。

  • ロゴやブランドカラーを必ず配置する位置を決める
  • 写真のトーンやフィルターを固定する
  • フォントや文字サイズ、余白の使い方を統一する

このようにテンプレート化しておけば、誰もが「同じブランドらしさ」を表現できます。特にSNSではスピード感が求められるため、毎回ゼロからデザインするより、ブランドコヒーレンスを守れる仕組みを用意しておくことが効果的です。

3. ビジュアルと文章を一緒に管理する

ガイドラインというと「デザイン面」だけに目が行きがちですが、「言葉のトーン」も一緒に管理することが重要です。

たとえばデザインガイドラインに、以下を含めるとより強力になります。

  • 色やフォントの指定
  • 写真の加工やフィルターのルール
  • SNSキャプションの言葉遣い(敬語かカジュアルか)
  • ハッシュタグの使い方

このようにビジュアルと言葉をセットでルール化すれば、ブランドコヒーレンスが自然と強化されます。

4. 社内外で共有することは、ブランドを守ること

せっかくガイドラインをつくっても、社内の一部だけが把握していては意味がありません。営業が使う資料、イベントで配るパンフレット、外注のデザイナーがつくる広告など、すべてにブランドコヒーレンスが反映されるように、共有の仕組みづくりが必要です。

クラウドでガイドラインを管理したり、社内研修で実際の事例を見せたりすることで、「誰がつくっても同じ品質」が実現できます。

5. 実際の例:ガイドライン導入で変わったこと

ある企業では、SNS投稿ごとにデザインが異なり、ユーザーから「どれが公式アカウントかわからない」と指摘を受けていました。そこで投稿テンプレートを導入し、色・フォント・写真のフィルターを統一。さらにキャプションのトーンも「やさしい敬語」に揃えました。

すると、タイムラインに流れてくるだけで「あの会社だ!」と認識されるようになり、フォロワーのエンゲージメント率も上昇。ガイドラインがブランドコヒーレンスを支え、成果につながった好例です。

6. レファーナの取り組み

レファーナでも、企業のブランディング支援を行う際には「ビジュアルとコピーをセットにしたガイドライン作成」を大切にしています。単なるデザインマニュアルではなく、「どんな言葉で、どんなトーンで語るか」まで整理することで、一貫性のある発信が可能になるからです。

「デザインは整っているのに、投稿の言葉やレイアウトが毎回違う」という課題は多くの企業が抱えています。ですが、テンプレートとガイドラインを整えるだけで、ブランドコヒーレンスは飛躍的に高まり、見る人に「信頼できるブランド」という印象を与えることができます。

以上、投稿テンプレートとデザインガイドラインは、ブランドコヒーレンスを守る実践的な仕組みです。

  • ガイドラインがないとブランドは揺らぐ
  • テンプレートで「誰でも同じ品質」に
  • ビジュアルと言葉をセットで管理する
  • 社内外に共有して初めて効果が出る

このステップを踏むことで、あなたのブランドは一貫性を持ち、ユーザーからの信頼を積み重ねていけるでしょう。

まとめ|ブランドコヒーレンスを整え、信頼される発信を

ブランドは、見た目や雰囲気だけでなく、SNS投稿や広告コピーなど、日々の発信の積み重ねで形づくられます。デザインや言葉がバラバラでは、せっかくの魅力も伝わらず、「結局どんな会社なの?」という不安を与えてしまいます。

【今回ご紹介した5つのポイント】

  • 統一感が崩れる原因を知る
  • 色・フォント・レイアウトを揃える
  • 写真のトーンやフィルターを選定する
  • 言葉遣いやコピーのトーンを統一する
  • 投稿テンプレートやデザインガイドラインを整える

これらを実践することで、ブランドコヒーレンスが高まり、SNSでもリアルでも「同じブランドらしさ」が伝わるようになります。

「ブランドの統一感」がある発信は、ユーザーに安心感を与え、長期的な信頼につながります。それを徹底することは、企業のブランディングを底上げする戦略的な取り組みです。

もし「うちのブランドは統一感が出せていないかも…」と感じたら、一度立ち止まってブランド全体を見直すチャンスです。

👉 ご相談・無料診断は LEFANA公式サイト からお気軽にどうぞ。

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