束見本
読み方
つかみほん
束見本とは
束見本(つかみほん)とは、印刷・製本業界で使用される用語で、本や冊子などの印刷物を製作する際に、実際の製品と同じ用紙やページ数で作成される見本のことです。
「束」は本の厚みを指し、完成品と同じ厚さや重さを再現することが特徴です。
この見本は、通常、本文や表紙に印刷を施さず、白紙のまま製本されます。そのため、一見するとただの白いノートのように見えますが、実は製本工程において非常に重要な役割を果たしています。
束見本の主な目的
束見本を作成する目的には、以下のようなものがあります。
- 完成品の厚みや重さの確認
- 製本後の仕上がりイメージの把握
- 表紙やケースのサイズ調整
特に、ハードカバーの本やケース入りの冊子を製作する場合、正確な寸法を把握することが極めて重要です。束見本があれば、本体とケースのサイズの不一致といったトラブルを未然に防ぐことができます。
束見本の作成プロセス
束見本の作成は、通常、以下のような手順で行われます。
- 本番と同じ用紙を用意する
- ページ数に合わせて用紙を裁断する
- 表紙や見返しなども本番と同じ材料で準備する
- 製本方法(無線綴じ、糸綴じなど)に従って製本する
- 必要に応じて表紙を付ける
この過程で、本番と全く同じ工程を踏むことで、製本後の仕上がりを確認することができます。